学校長挨拶

 みなさん、こんにちは。

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 本校は、昭和31年9月に開校し、今年で創立68年を迎えます。資料によりますと、明治5年の学制公布時に、この地にあった有隣学舎が前身で、その後、明治25年に文徳(もんとく)尋常小学校の分校となりました。そのことが、西門を入ってすぐ右手にある碑に書かれています。大正13年建立のその碑は、当時学校で教鞭をとられていた谷中真吾先生を讃えるものです。分校であるがゆえに、本校の正式な沿革ではありませんが、この地域が、ずっと前から教育に熱心な環境であったことや、この学校が多くの方々のご尽力で支えられてきたことを物語っています。そして、現在もその思いを引き継いでいる学校なのです。

 

 また本校は、府中市東南部の是政に位置し、南に多摩川が流れ、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会で、自転車ロードレース競技のスタートになった是政橋がかかっています。西には、有名な東京競馬場があり、走路監視塔の向こうに大きく富士山が望まれます。学校の周りには、水田や畑が残る自然豊かな環境です。学区内に京王線 東府中駅と多磨霊園駅 西武多摩川線 是政駅と競艇場前駅があり、中央自動車道の府中スマートインターチェンジがあるなど、利便性のよさから近年は宅地化、都市化が進んでいます。

 本校の特色ある教育活動に、稲作活動と鼓笛活動があります。校内には、30周年時に、地域の方が丹精込めて作ってくださった水田があります。改築に当たって、使いやすいように整備しました。これからも毎年5年生が稲作活動に取り組んでいきます。

 また、鼓笛活動は、6年生全員が参加しています。毎週月曜の全校朝会で演奏し、学校を元気づけてくれます。5年生にバトンを渡す2月の移杖式まで、一致団結して演奏活動に打ち込んでいます。演奏する姿は、下級生からの憧れであり、演奏の練習が始まると、みんなが足を止めて、6年生を見つめています。これらは、半世紀も続いている本校の伝統ある教育活動で、リーダーシップや責任感とともに友情や団結、助け合いの心を育成しています。

 

 令和2年、校舎改築工事に先立ち行われた、埋蔵文化財発掘調査では、校庭から弥生時代の水田跡や平安時代の屋敷跡が発見され、当時の中国から伝わってきた青磁が見つかりました。大昔からこの地で、多摩川から水路を引いて稲作活動が受け継がれてきたことや、水上交通を利用して、有力者が屋敷を構えていたことなど、悠久の歴史を感じました。

 

 令和5年、その地で、新しい校舎が完成しました。未来へと続く八小の新しい歴史を作るべく前進しています。それは、単に建物だけではなく、この学校に集う子供たちが、未来の社会の担い手として、人権尊重の精神で、困っている人を助け、互いに励まし合いながら、骨身を惜しまず、額に汗するような、思いやりのあるたくましい子に成長するための学び舎です。

 校舎から望まれる八の字にすそ野を広げる富士山のように、堂々と胸を張って、仲良くたくましく成長していく子供たちの姿を、学校とご家庭、地域の皆様とで、力を合わせて共に育ててまいりましょう。本校の教育活動にご理解とご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。