校長ブログ37

校長ブログ071017 「続・考えて、考えて、考える」

 

 6年生の道徳の授業では、「6年生の責任って?」という教材で話し合いました。教材は、掃除が行き届いていない下級生の学級について、6年生としてどうしたらよいかを学級会で話し合う場面です。「私たち6年生が、下級生の掃除を点検しよう。」「それは、美化委員会という組織を活用すべきではないか。」「私たちが卒業したら、元に戻るようでは、根本的な解決にならない。」という3つの意見について、子供たちは、自分事として考え、自分の立場を明らかにして話し合いました。「確かに解決にはならないが、何もしないのは6年生としてよくない。」「委員会なら、5年生もいるので引継ぎができると思う。」など、積極的に話し合う姿は、さすが6年生です。「Aさんの意見を聞いて、自分の考えが変わった。」「Bさんの意見に付け足して、こう考えた。」など、友達の意見に自分の意見を重ねて、考えを深めていく力はすばらしいと思いました。

 

 道徳の授業では、そのあと教材から離れて、この学びを自分の生活にどう生かしていくのかを考えます。「今まで委員会では、6年生としてリーダーになって、頑張ってきたけれど、それは何のためでしょうか。」という問いに正対し、自分の考えをもってから、話し合いをしました。「正直言って、やりたくないときもある。」「ほかの学年が早く帰っているときとかね。」「自分は仕事をやっていても、やっていない人がいて不公平。」「6年生ありがとうって、まとめて言われてもね。」などと自由に意見が飛び交います。「それでも、やらなきゃいけないと思う人は、どれくらいいますか。」と先生が聞くとほぼ全員が手を上げました。「今までの先輩がやってきたから。」「やっぱりやれば、学校生活が良くなっていくから。」「一番年上だし、学校を守らないとね。」「みんなが、学校生活を快適に過ごせるようにしたい。」と意見が続きました。

 

 委員会活動での仕事を、何のためにやるのか、その目的を考えていくと、仕事というものは、誰かのためにやるものだということに気が付きます。誰かのためを考えて、丁寧にそして誠実に、仕事をこなす姿勢を身に付ける良い機会になったと思います。一生懸命仕事をしていれば、誰かがそのおかげで、幸せになっていると思えたら、嬉しいですね。たとえ得はなくても、褒められなくても、誰かを幸せにしているなら、仕事はとても価値のあるものだと私は思います。道徳の授業では、深い学びに向けて、みんなで頑張っています。そして、来週6年生のみなさんと、日光移動教室に行くことがとても楽しみです。