校長ブログ35

校長ブログ071010 「考えて、考えて、考える」

 今、たくさんのクラスで道徳の授業を見ています。子供たちの考える力が、ぐんぐん伸びていることを実感しています。5年生の「38億年前の命」では、自分には親がいて、その親にも親がいた。さらに、その親にも親がいることを考えると、自分という存在は、たくさんの命がつながってきたおかげで、今がある。そのように、命のつながりは、さかのぼれば、動物も植物もすべての生命が、つながっていき、38億年前のひとつの生命になる、ということを教材や資料で学んだあとで、「だから、命はあなただけのものではない」ということについて、あなたはどう考えますかという問いでした。

 道徳では、まず自分の考えをもつことが大切です。自分事として考えることで、主体的に話し合うことができるからです。全員が参加して、ああでもない、こうでもないと話し合いながら、納得できる答えを見つけていくのですから、実に考える力が身に付きます。友達の考えを聞いて、「その考えいいね。」「同じです。」と思わずつぶやく声を奨励しています。また、友達の考えから、自分の考えが深まったときは、赤鉛筆でメモを取っている場面も見られます。子供たちが意見を出し合う中で、こちらが唸ることもしばしばです。

 この授業では、「自分でよく考えて生活し、命を大切にする」「相手の命もかけがえないものだと考える」などたくさんの意見が出された後で、「ほかの人や生き物を、遠い親戚だと思って接する」という意見を先生が紹介すると、「なるほど!」と声が上がる場面がありました。全員参加の授業を、頑張っています。