校長ブログ43

校長ブログ071118 「デフリンピック観戦 4年生」

 聴覚に障害のあるアスリートのため国際大会デフリンピックは、1924年にパリで開催されてから、今回で100回大会となりました。しかも日本で初めて開催されたのです。この貴重な機会に4年生がバドミントンダブルスの選手の応援に参加しました。4年生は、9月にデフリンピック日本代表のバドミントン選手達と交流していましたので、この機会をとても楽しみにしていた子供たちがたくさんいました。

 調布にある京王アリーナに着くと、すでに白熱した試合が行われていました。選手たちのプレーを見ていると、強烈なスマッシュや手前に落とすドロップ、ネットすれすれのヘアピンの応酬など、アスリート同士のまさに息をのむ駆け引きに引き込まれました。シャトルの打球音やパートナーの掛け声などの「音」が聞こえないとは思えない、パートナーとの連携した動きに感動しました。視覚だけを頼りに、鋭い観察力や瞬時の判断力を磨き上げ、さらにパートナーと練習を積み重ね、深い絆で結ばれているダブルスの選手たちは、本当に一流のアスリートでした。

 限られた時間ではありましたが、正面のコートで繰り広げられた、「中国VSウクライナ」の試合は第3セットのデュースまでもつれ込む大接戦でした。緊迫したラリーの応酬に、観戦している私たちはハラハラ、ドキドキでした。子供たちは、目が離せない一進一退の攻防にのめりこみながら、両国の選手を拍手の手話で一生懸命に応援していました。入退場する選手たちにも、全力で応援している子供たちの参加態度は立派でした。

 世界にはたくさんの国があって、スポーツを通して平和を大切にしていること、聴覚に障害があっても、みんな公平な社会であることなど、大会の素晴らしさを学ぶとともに、パートナー選手が失敗しても、手話や合図で励まし合う場面をたくさん見て、協力や助け合いで信頼が強くなって、それが力になっていることを感じました。また、観戦した試合は、大ピンチを何度もしのいでの大逆転だったので、最後まであきらめないことの大切さを実感したと思います。たくさんの学びのあったデフリンピック観戦でした。子供たちも感動し、これからの生き方に活かすことのできる体験となりました。